NOISE(下)
冬休みの課題図書の続きとして読み終わった。
(上) の時点でノイズの性質や対策の主な概念はすでに書かれていた。
(下) はノイズ対策の適用事例やノイズ対策をするにあたっての障害といったより具体的な記述が中心だった。
(上) 単品でエッセンスを理解できるし、 (下) 単品でもやることやノイズ問題の全容を最後のまとめから掴める。
そういう意味でどちらかだけ読んでも問題なさそうだが、全編通して読むと一通りの議論を頭に入れられる。
私個人の身近な事例としては (下) で紹介されている人事評価や採用、あとは紹介外の事例だがエンジニアリングで言えば見積もりや技術選定も含まれるだろうが、こういっ判断には厳密な正解がない。
にも関わらず���独断と偏見でも決めることも不可能ではない。
それだけで進めるにはかなりセンシティブな業務なので、「内なるシグナル」(判断を下す際に当人の心のなかで納得をもたらす合図)以上の根拠をもって判断しなければならないという課題感をもっていた。
本書で紹介されている技法とバリエーションは客観性と再現性(=ノイズ耐性)をもたらす。
実際、構造化面接(の部分的な手法)を取り入れるなど先立って取り組んでいた。
本書を通じて、それをさらに推し進める根拠と自信、方向性を得られた。
プライベートの面では、そろそろ自宅の購入も検討したいので、この大きな判断の際にも本書の考え方を活かすつもりだ。
公私ともに数多くある判断の機会に対して、本書はひとつの基準を与える。